会社法施行に伴う概略(Part1)
1)商法・有限会社法が改正され会社法となって登記申請が必要なケースは一般事業会社についてはそう多くはありません。(必要な大部分は職権で登記官が登記します)
必要なケースは
イ)株式の買い受け若しくは消却に関する定款の定め等がある株式会社は、発行する各種類の株式の内容の登記(整備法第113条第5項)
ロ)商法特例法の大会社(委員会設置会社は除外)若しくはみなし大会社の定款の変更は不要ですが、監査役会設置会社である旨、社外監査役についてはその旨、会計監査人設置会社である旨、会計監査人の氏名若しくは名称に関しての各登記(整備法第61条第3項)
ハ)委員会設置会社にかんしても定款の変更は不要ですが、会計監査人設置会社でる旨、会計監査人の氏名若しくは名称の登記(整備法第61条第3項)
ニ)いわゆる公開会社(株式の譲渡制限の無い会社)の小会社の場合、監査役の任期が5月1日をもって終了しました、これは商法で規定されていた小会社の監査役の職務が会計監査であるのに対して、会社法で規定される公開会社の監査役の職務は業務監査も含むからです。従って、従前の監査役と会社法施行後の監査役は同一人であっても異なる監査役であり、新たに選任させる必要があるからです。
ホ)有限会社に関しては、会社法施行前に定款に有限会社法第39条第1項但し書き(議決権の数又は議決権を行使することができる事項)、第44条(利益配当)、第73条(残余財産の分配)の規定による別段の定めがあり、それが持分に関するものであるときは、会社法第108条第1項第3号、第1号、第2号に掲げる事項についての定めのある株式とみなされ、定款変更は不要ですが、株式の種類、内容、種類ごとの数の登記(整備法第42条第8項〜第10項)以上の登記を施工後6ヶ月以内若しくは他の登記を行う場合はその時点で申請しなければいけません。